派遣と正社員の収入
2026/10/06
「今より稼げるなら派遣もありだけど、本当に正社員より得なのか分からない」。
施工管理の転職を考えるとき、いちばん気になるのは収入ではないでしょうか。
求人票の月給や時給だけを見て決めると、入社後に「思っていた金額と違う」となりがちです。
この記事では、派遣と正社員の収入を同じ土台で比べる方法を整理します。
先に結論:得かどうかは「年間の総額」で決まります
派遣と正社員のどちらが得かは、時給や月給の高さだけでは決まりません。賞与・残業代・手当・退職金まで含めた、1年間の総額で比べるのが基本です。
派遣は時給や日給が高く見えやすい一方、賞与や退職金が別の形で支払われることがあります。正社員は月給が低めに見えても、賞与や退職金を含めると総額が逆転することもあります。
どちらが有利かは、人によって、会社によって変わります。この記事の比べ方を使って、ご自身の条件で計算してみてください。
派遣と正社員で、お金の「中身」はこう違います
まず、収入の中身を分けて見てみましょう。
正社員は、月給に加えて賞与や各種手当、退職金が加わる形が一般的です。会社の就業規則で決まっていて、年間の総額が見えやすい面があります。
派遣は、時給または日給で計算する形が多く、働いた時間に応じて支払われます。賞与や退職金は、派遣会社の制度として支給する場合と、時給にあらかじめ含めて支払う場合があります。
つまり、同じ「時給」という言葉でも、中に何が含まれているかが会社ごとに違います。
「時給が高い派遣」と「月給が安定した正社員」を、金額だけで並べても正しい比較にはなりません。含まれているものが違えば、物差しがずれてしまうからです。
比べる前に、何が含まれた金額なのかをそろえる。これが最初の一歩です。
なお、社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)は、加入条件を満たせば派遣でも派遣会社で加入します。保険料の負担の仕組みは、正社員と大きく変わりません。
そのため、手取りの比較をするときは、保険料を引く前の「額面の総額」で揃えるのが分かりやすいです。
収入を比べるときの5つの項目
比べる項目は、次の5つです。
- 基本給(月給・時給)
- 残業代
- 賞与
- 退職金
- 手当・交通費
1. 基本給:月給か時給か
正社員は月給制、派遣は時給制が多くなります。時給制では、月の稼働日数で収入が上下します。
月の所定労働時間が同じでも、祝日や現場の休工日が多い月は、時給制のほうが減りやすい点を押さえておきましょう。
1か月だけを見ると小さな差でも、1年で見ると積み重なります。
2. 残業代:固定残業か、実績払いか
正社員では、固定残業代が基本給に含まれている求人があります。含まれる時間数を確認しないと、本当の時給換算が分かりません。
固定残業の時間を超えた分が、別に支払われるかどうかも大切な確認点です。
派遣は、働いた残業時間が実績に応じて支払われる契約が一般的です。ただし、残業の有無は契約や現場によって異なります。契約書で、残業の上限や事前の取り決めを見ておきましょう。
3. 賞与:支給の有無と算定方法
賞与は、支給回数や算定方法が会社ごとに違います。「年2回」と書かれていても、業績次第の場合があります。
派遣でも、賞与を支給する会社はあります。時給に含めて支払う形もあるため、賞与相当が時給に入っているのかどうかを必ず確認しましょう。
4. 退職金:制度の有無と受け取り方
退職金制度は、正社員でも会社によってない場合があります。派遣では、時給に上乗せして支払う方法や、積み立てる制度などがあります。
退職金は、在籍期間が長くなるほど差が出やすい項目です。制度の有無と条件を、書面で確かめてください。
派遣で時給に含まれている場合は、その分を別に足さないよう、後の計算で気をつけましょう。
5. 手当・交通費:支給の範囲
通勤手当や資格手当、現場手当などは、支給の条件や上限が会社ごとに違います。
施工管理は現場が変わると通勤距離も変わります。上限額や、現場が変わったときの扱いを確認しておくと安心です。
通勤手当は実費で支給する会社もあれば、時給に含めて支払う会社もあります。どちらなのかで、実際の収入は変わります。
派遣の待遇は、どんなルールで決まるのか
派遣の待遇には、法律にもとづくルールがあります。派遣会社は、次のいずれかの方式で待遇を決めなければなりません。
- 派遣先均等・均衡方式
- 労使協定方式
派遣先均等・均衡方式は、派遣先の同じような仕事をしている社員との間で、不合理な待遇差が出ないようにする方式です。
労使協定方式は、派遣会社が労働者の代表と協定を結び、同じ種類の仕事をする一般労働者の平均的な賃金と同等以上にする方式です。
どちらの方式かによって、待遇の決まり方が変わります。契約前に、派遣会社がどちらの方式を採っているか聞いてみましょう。
また、2026年10月1日から、待遇の違いの内容や理由について、派遣会社に説明を求められることを雇入れ時などに明示することが必要になりました。賞与や退職手当、各種手当についても、職務内容に応じて均衡のとれた支給が必要という考え方が、指針で具体的に示されています。
気になる点は、遠慮なく派遣会社に質問してかまいません。
自分の条件で、年間の総額を計算してみましょう
次の式で、年間の総額(額面)を出して比べます。
- 正社員:月給×12+賞与+残業代+手当+退職金の年換算額
- 派遣:時給×年間の就業時間+残業代+賞与+手当+退職金の年換算額
時給で働く場合は、年間の就業時間を現実に近い数字で置くことが大切です。祝日や休工日で、月の稼働日数が変わるためです。
賞与や退職金が時給に含まれている場合は、二重に足さないようにしてください。時給に含まれているなら、別に足す必要はありません。
計算に使う数字は、求人票や契約書、就業条件明示書など、書面に書かれたものだけを使います。書面に書かれた数字だけで計算する。口頭の説明だけで判断しないことが、後悔しないための基本です。
なお、数字だけでなく、残業時間や休日の取りやすさも比べておくと、時給換算で見たときの納得感が変わります。
たとえば同じ年間の総額でも、年間の労働時間が短ければ、1時間あたりの収入は高くなります。働き方の優先順位と合わせて見てください。
時給制の場合は、現場の契約が終わったあとに次の就業先が決まるまでの期間があるかどうかも、年間収入に影響します。契約終了後の就業先の紹介について、あらかじめ確認しておくと安心です。
面談で確認しておきたい5つのこと
比較に必要な情報は、面談の場で確認できます。
- 時給に含まれているもの(賞与・退職金など)
- 残業代の計算方法と、想定の残業時間
- 通勤手当の支給範囲と上限
- 契約期間と、更新・終了の考え方
- 待遇の決め方(どちらの方式か)
回答があいまいなときは、書面で出してもらえるか聞いてみましょう。説明を丁寧にしてくれるかどうかも、会社を選ぶ判断材料になります。
聞きにくいお金の話こそ、契約前にはっきりさせておくことが、入社後のミスマッチを防ぎます。
まとめ
派遣と正社員のどちらが得かは、時給や月給の見た目ではなく、年間の総額で決まります。
比べる項目は「基本給」「残業代」「賞与」「退職金」「手当・交通費」の5つです。書面の数字で計算し、含まれているものを確認してから判断しましょう。
まずはお気軽にご相談ください
「自分の経験だと、どのくらいの条件で働けるのか」「待遇の内訳を詳しく聞いてみたい」という方は、採用申込フォームからご連絡ください。
ご希望を伺ったうえで、内容を丁寧にご説明します。
--------------------------------------------------------------------
株式会社アークシンク
住所:東京都足立区保木間5丁目1番1号
電話番号:03-5809-6803
FAX番号:03-5809-6804
建築の分野に特化した人材派遣
建築業界における転職を支援
建築の現場監督のキャリア支援
--------------------------------------------------------------------


